(10) サンカンタン〜帰国 8/20

朝起きて、夫と一緒にPBPの受付会場へ。4年ぶりにここに来た。4年前は私も参加者だったんだよ。夫の事故があり310km地点でリタイアの結果で、あのときは4年後リベンジと思っていたのにね。今年は調子をあわせることもできなくて、自分の価値観も変化していたりして、参加を目指さなかったのよ。この会場に来て、各国からの長距離ライド好きの愛すべき変態さん達の大集合を見ていたら、ああこれはお祭りなんだなあって実感して。また、ここに来たいよね。

オーストラリアなリカンベントだ。横の人はスェーデン。国旗つけてる人多いね。

そういえば、オランダ・マーストリヒトでイタリア国旗をつけてた重装備だけど引き締まった肉体で颯爽と通り過ぎていったイタリアンカップルを見かけた。あれはもしかしてPBP参加者でなかろうかと想像している。


タンデム乗りのアメリカ人女性から、そのジャージ交換してくれない?と話しかけられた。この日私が来ていたのはピンク色の2007年PBPのときに作ったジャージ。これ今年のじゃないけどいいの?と聞いたらOKとのこと。そんなわけで、カルフォルニアジャージに交換しちゃいましたよ。(ピンクジャージは、もう一枚持ってるので問題なし) そのアメリカン女性に、あなた日本なの?韓国なの?って聞かれたっけ。会場入りして、会長からのご指名・東日本大震災チャリティーバンダナを折り畳むミッションをこなしたりして。


PBPに参加してその後もフランス−スイス−イタリアと旅する予定の夫を残して、寂しいけれど私はPBPのスタートも見送らずに帰国してしまう。一度ホテルに戻って、それから夫に駅まで送ってもらって、バイバイ。


サンカンタンの駅のスロープにて。


15時台の電車に乗ってサンカンタン駅を後にし、モンパルナス駅まで移動。駅にはPBPの参加者らしきゼッケンプレートをつけた自転車をもった参加者も何人もいました。国鉄はちょっと狭くて自転車もってると面倒ー。RER-C線で移動の方がよかったかもしれない。(※RER-C線は途中で工事で運行停止区間があるのと、駅の使いやすさを考えて国鉄にしたんだけど。)モンパルナスの駅(2F改札)は狭いので、荷物が多い人たちの出口を自転車乗りがあけてもらってた。私の姿を見て、サンカンタン駅でみかけた自転車乗りが、こっちこっちと手招きしてくれる。ありがとー。「じゃ、明日からがんばろうーな」と言われてお別れ。はい、って答えちゃったけど私はこれから帰国なの(涙)。


ここからパリ北駅(Gare de Nord)まで走行。一方通行にはまってパリの街中を上手に走れない。昨日走った道を走るわけには行かないのよね(一方通行だから) 最後のパリを名残惜しく思いながらトロトロ走行。


パリ北駅から空港までのRER-B線は治安があまりよくない情報があったので少々不安。でも自転車そのままは魅力的なので行ってみましょ。RER-B線のホームまではエレベーターでB3Fまで下る。パリの中心的な駅だから人数も多くてザワザワしてるし、ホームもあんまり綺麗じゃないねえ。電車に乗ってしまえば、パリ北駅〜空港はノンストップ便に乗ったので心配無用だった。17時台の電車で乗客は多くなかった。車両は確かに綺麗でないし、落書きもたくさんある。列車の窓まで落書きだらけで。車内ではアコーディオンを弾いてチップを求めてまわっている人がいた。

最後尾の自転車マークの車両に乗って、自転車は余裕でおけたよ。

空港駅に到着。空港駅近くの線路脇にはゴミが散乱していたりして、やっぱりこの路線は怖いのかもしれないと思った。

このままチェックインカウンターまで自転車をひいてく。


エールフランス航空のホームページによれば・・どうやら自転車箱が入手可能らしい。ペラペラ輪行袋よりもダンボール箱の方が安心なので、試してみましょう。チェックインカウンター付近でエールフランスの職員に聞いてみると、あるよあるよ確認するからちょっとまってね、とのこと。20分くらい待って、係の人がダンボールを持ってきて裏側テープで止めてくた。でかい・・。。ペダル外して、前輪外して、ハンドルをフレームと並行に固定して箱に入れるだけ。緩衝材として洋服とかもろもろ一緒にいれておいたのと、リアディレイラー付近をタオルで防御。あんまり細やかなことはしてません。箱は、前方30cmくらいあまったかな?ハンドル部分が幅24cmでちょうどよかったので固定されて動かずにすんだけど、どんだけ大きい自転車想定しているの?それから、くれたテープがぺらぺらで剥がれやすい感じなのがイマイチだった。


できあがり。このデザインはいいよね。自転車の絵がこれだけデカデカと書いてあったら方向は間違えませんね。わかりやすい。自転車箱おいてるなんて、さすがエールフランス。便利だなあ。エールフランスは自転車ならばサイズは問われず無料荷物です。(重量制限あり。タンデムは除く。)


さよなら、パリ。またくるよ。深夜便でパリを発ち、12時間のフライトで成田へ。帰りはよく寝てた。


成田空港にて、自転車出て来るのを待っていたときに、モルダウ川の源泉を目指してチェコをツーリングしてきたというご夫妻に出会う。私の自転車Boxを見かけて、声をかけてくれて。どうやら1台の自転車が乗換で行方不明になってしまったとのこと。そんなこともあるのね。。。素敵な出会いで、自転車旅のことをいろいろ聞かせてもらったりして、また行きたいところが増えてしまった。「007のゴールドフィンガーに頻出するフルカ峠」の写真をいただいた。とっても素敵で、いつか行こうと心に決める。


自転車boxは成田空港から自宅へ送り、身軽になって帰宅。海外自転車旅行ができて幸せ。次はどこに行こうかな。今回はわりと都市めぐりの旅になっていたので、次回はお山や草原の田舎がいいな。オーストリアチロル地方からイタリア・ドロミテへあたりかなあ。なんて考えている。

走行距離:36km(くらい)


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空港までのアクセスについて参考にした情報。できるだけ、サンカンタンにいたかったのと、自走で空港付近はあまり走りやすくなさげだったので電車に乗りました。でも、パリ市内の電車がこの旅の電車経験の中でいちばん緊張した。ひとりだったからというのもあるけど。

http://www.mayq.com/Cycling_out_of_paris/Airports/Paris_airports.htm
http://www.francetravelplanner.com/go/paris/trans/air/choose_train.html